走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

個人的な石ノ森章太郎についてあれこれ

 カマヤンさんがコチラコチラで、石森(石ノ森)章太郎について書かれているので、私もイッチョガミ。

 カマヤンさんの言うとおり、石ノ森章太郎は晩年絵が衰えたかも知れない。しかしそれでも彼は「描く速さ」は衰えなかったような。吾妻ひでお失踪日記』において、『好き! すき!! 魔女先生』の打ち合わせでの場での筆の速さが描かれていたし、須賀原洋行よしえサン』では、作者が石ノ森章太郎の筆の速さに驚くシーンがある。筆が遅く、ロクにマンガを描けずにマンガ家を断念したオレからすれば、神業ですよ。石ノ森の筆の速さが、東映ヒーローを量産する原動力ともなったんだろうし。あと、アイデアを無駄にしないところもあったような。『パピヨンZ』と言う企画が『イナズマン』になり、そのヒーローの没デザインが仮面ライダーV3に流用され、さらに『星の子チョビン』が派生したと思われる(チョビンもサナギマン同様サナギだし、イナズマンの敵ボスのバンバと、チョビンの敵ボスのブルンガは似ている)し。アイデアの流用と言えば、原作のイナズマンロボット刑事のラストはシチュエーションが似ていたな。

 それはさておき、描く速さが描く量を裏付け、今にいたるも平成ライダーシージェッター海斗を生み出している事には頭が下がるのよね。特撮オタとしては。

 あと、80年代に加筆された『マンガ家入門』に、コミケについて触れていた箇所があったり、Moo.念平のロビンちゃん同人誌を見て「言ってくれりゃ、俺も描いたのに」と言った話も同人作家やっていた身としては興味深い。言いたかないけどコミケを軽視している小林よしのりはえらい違いや。比較すんなってか?

 ところで私、17年くらい前に夢枕に石ノ森章太郎が現れた事が。その頃『宝島』誌にすっぱ抜かれた事の真偽を問うたら、「言いたい奴には言わせておけ」との返事が返って来ました。個人的な願望の現われかも知れませんがね。