オレがかつて引っかかった宗教は、聖書を根拠に「いつも喜んでいなさい」と教えていた。この言葉によりオレは、ずいぶんと苦しんだ。家庭が荒れて、自分の将来も見えないのに、宗教がこんな非現実的な要求をしたのでは。思い出すのも辛いが、話を進める事にする。現実に解決しない問題に苦しんでいても、宗教はマトモに相談に乗ってくれんかった。だから現実と教義の間でさんざん葛藤したが、すぐに宗教から逃げ出せなかったのが更なる不幸を。
そんなわけでオレは、「ポジティブシンキング」ってやつをイマイチ信用していない。実際に問題を解決するために希望は持つべきだろうが、現実を無視してポジティブでいられやしないんだ……。マー、あの宗教のように、信者の個々の人格や事情を否定してまでポジティブさを強いる集団はまれだろうが。と、まで書いたら、なんか悲しくなってきましたよ。オレがどんだけ社会から隔絶していたか、そのためどんだけ回り道をして来たかなどを思うと、もうどうにもならないのではないかと……。
嘆いても仕方ないので、現実を無視したポジティブさと、希望を持っているのとの違いでも書こうかと思ったが、これも上手く説明出来ないからやめた。と言うか、最近自分の話し方がいやなんで、書き物も辛い。肝心な事を単刀直入に言えてない気がして、書くのが辛い。
