走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

笑って笑ってネアカになあれ

 題名は、タイムボカンシリーズイタダキマン』の1エピソードのサブタイトルである。この回に出て来る妖怪*1が支配する土地では、住民は「死んだ」とか暗いとされる言葉を使う事を禁じられ、無理やり笑顔でいる事を要求されていた。これって、最近のSNSやネットにも言える寓意ではなかろうか? いえね、エロはあかん*2だの「死にたい」はあかんだの……。だから何度も繰り返すように、SNS*3が「明るく楽しい、マヌケなディストピア」を目指しているのではと……。辛い時には辛いと言えなきゃ、現実的な解決策には至れないんだよ! 「空元気でも元気」じゃダメなんだよ! おい、惟任さん、聞いてんのかよ、聞いてんのかよ……。あら? 2006年に死んでやがら。……って、『必殺仕業人』のオープニングナレーションを一部パロったが、「惟任さん」を知らん人には意味ねえな。2006年に亡くなった、オレの友人なんだが。

 さておき、SNSなどでの「言葉狩り」は、前述のように辛い事があった時の現実的な解決策から遠ざける一方な気が。これまた前述の惟任さんの話になるけど、オレが石堂淑朗の「気違いは抹殺されなければならない」と言う言葉について話そう*4としたら「お前なあ、表現の自由を守ろうとしている人間が、抹殺なんて言葉使うなよな!」と、怒り出してなあ。オレじゃなく、そう言ってる人がいるって話だと言っても「それでも、使うな!」ですよ。彼はしょっちゅうオレに、ポジティブで行きましょうとか「空元気でも、元気」とか言っていた。ええい、最初に述べたイタダキマンの妖怪みたいな事を……。オレもさっさと「辛い時に辛いと言えなきゃ、現実的な解決策には至れない」と言えればよかったのかも知れないが、彼の生前とうとう言えずじまい。嗚呼。そんなこんなで、最近のSNSなどの傾向には首をひねっている。

*1:西遊記がベースになっているので、そう言う展開。

*2:最近の傾向は、苦手な人への配慮の域を超えた危険水域に突入した気がするので、つい。

*3:だけじゃないが、今顕著なのはここだ。

*4:同じ病者として、ほっとけん言葉ではないかと思って。