走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

「現実がこうだからあこがれるんじゃないか!」

 学研の学習マンガには、古典名作のコミカライズもあって、桜多吾作が『がんばりナイト ドン・キホーテ』と言うのを描いた事がある。ラスト近く、ドン・キホーテの前に現れた「鏡の騎士」の持つ巨大な鏡により自らの老いた姿を見せられ、お前の現実の姿はこうだと鏡の騎士に言われたドンは、こう反論する。

「現実がこうだからあこがれるんじゃないか!」

 そこから怒濤のラストに流れこんで行くのだが、別に『グレートマジンガー』や『UFOロボ グレンダイザー』のコミカライズの時のような鬱展開にはならないから安心したまえ。たしかあこがれや夢を捨てる事なく冒険を続ける事を宣言し、旅立って行くんだったっけ。

 なんでこんな話を持ち出すのかと言うと、最近(と言うか、ずいぶん前から)男性向けオタクコンテンツ(の、女性像)に対し、「現実的でない」みたいな批判が浴びせられる事があるんだが、前述のドンの台詞で反論する事が出来るのではないかと思って。「現実がこうだからあこがれるんじゃないか!」と言える勇気が、われわれには必要なのかも知れない。……前から漠然と考えていた話だが、今が言わねばならないタイミングと思い、ここに記す。

 とは言ったものの、オレの話なんかマトモに聞いてくれるもんが、どのくらいいますかね。 ……いかんいかん、ここで弱気になっちゃいけねえ。もうちょっと強気にならなくては、通る主張も通らん。

 それとは別に、オレはこんなキャラを今描いている。

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 このキャラは、前にも説明したかも知れないが、『チコちゃんに叱られる』のチコちゃんと、『ジャンジャジャ~ンボスボロットだい』や『おなり~っボロッ殿だい』で名ツッコミ役を張っていたブスボロAを合わせて作ったものだ。あまりに「萌え絵」を叩く声がうるさいから、色気とか「萌え」とかと無縁そうなキャラを創作して、「これならどうだ」と問うてみようかと思ったのだ。だが、「現実がこうだからあこがれるんじゃないか!」と言う言葉を思い出し、若干気が変わった。前掲のキャラはキャラとして描くが、それはおいといて絵と言うものは、理想的なものを描くのに適しているんじゃないか? 美男美女の絵にしろ、旨そうな飯の絵にしろ。と思うように。こう言うと反論が来そうだが、それは望むところ。自分の考えや意見を磨くにしろ変えるにしろ、反論がなければなんにも出来ん。ひとりで自問しても、あまり意味はないからな。てなわけで、ご意見、ご感想をお待ちしております。