ツイッターで、「萌え絵」を攻撃している連中を見ていると、どうしてもむかしのファミ通を思い出す。そこで、結構トンデモな仮説を思いついた。リチャード・ドーキンスの言うミーム説にのっとると、ファミ通がさんざん書き散らかして来た「アニメ絵」や「萌え」への悪口がミームとなって、ツイッターでまた花開いてしまったのが、今の体たらくではないかと……。え？ 「ファミ通よりも、宮崎勤逮捕後のマス・ヒステリーが強烈なミームを残したんじゃないか」って？ しまった、それもあったか。忘れてた。いずれにせよ、人の口にのぼった事はミームとなり、なかなか消えない。だからいろいろ困っているんだが、対策とかが全然出て来ない！ そうでなくてもオレは、ネットでほとんどの者からシカトされているしねえ……。
話をミームに戻そう。ヒトラーは晩年、「ナチズムは百年後、宗教のように蘇る」と言い残したと言うが、ナチズムはそのミームによって百年を待たずに蘇りやがった。ナチズムも、日本の右翼も、ミームを強烈に放つ連中のせいで、かなりえらい事になっているような。両者とも、カタギとは言いがたい連中が多いしねえ。対する左派のミームは、いかんせん心もとない。鼻で嗤う連中が多いからや！ マー、ミームを広く伝える術に、差がついているしなあ。いかんいかん、話がどんどん脱線して行く！ まるでかつてのパペポTVだ。最初の話題に戻そう、「萌え絵」を攻撃する連中が「左派」ぶってたりしていても、なんかこの件に関しては強権的と言うか権柄づくと言うかな対応なのは、前述のミームに汚染されたせいかも知れない。穏健な左派の相手を最大限尊重する態度は、パターナリズムお化けの「黙って俺についてこい！」と言う態度に弱いから、楽な道を選べばパターナリズムお化けに一直線だもんなあ。
マー、この文章が「ミームを過大評価しすぎ」だとか「お前は同じくリチャード・ドーキンスの言う利己的遺伝子を曲解してヨタ話をする、竹内久美子か」だとか言われても仕方がない気がするが。最初に「結構トンデモな仮説」と断りを入れたけど、どれだけ閲覧者が納得してくれるか。ただ、あまりに強権的な物言いが流行ってるのは、世間にばらまかれた強烈なミームも一役買ってるのでは？ こちらは、地道にそれに対抗するミームをばらまくしかないが、オレはさんざんシカトされているから、ミームを残せるかどうか。リチャード・ドーキンスは、「我々が未来に残せるものは、遺伝子とミームだ」と言ったが、オレはその両方残せないらしい。そう思うとなんだか、泣けて来ましたよ。
