走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

記録は残さんと

 NHKらじる★らじるの聴き逃し配信で、『あけまして!「発掘!ラジオアーカイブス」~ラジオ放送開始95年~』を聴いたが、三木鶏郎の冗談音楽や横山大観が元旦に富士山を語る番組とか、実に興味深い。三木の冗談音楽で「兵器作って鼻つまみ」とか「無理な戦争、憲法引っ込む」とかあって、ドキっとした。前者は朝鮮特需を皮肉っているんだろうな。放送が1953年と言う事は、まだ朝鮮戦争続いていたし。後者は2020年の今、現実になりそうで。こんな事ばかり言ってたから、翌年造船疑獄がらみで政府に睨まれ、打ち切りにされるんだが。大観の番組では、1950年を「せんくひゃくごじゅうねん」と読んだり、今だと平安時代と言いそうなところを「空海・藤原時代」と言っていたりが興味深かかった。そりゃ、大観の芸術観も聴けたのだが……。1964年に『立体賛歌 オリンピックの年明け渡る』と言う番組では、当時ステレオのラジオなんかなかったから、二台用意して左右に配置しそれぞれ第1と第2にチャンネルを合わせ、真ん中で聴いてくれと冒頭でアナウンサーが説明していたのがなんとも。また、1978年のラジオの正月番組では、泉ピン子に正月の男湯*1に乱入させたり……。NHKですよ、民放じゃありませんよ!

 しかしこの番組を聴いていて思ったのは、記録は残さんとと言う事だ。それを思うと、現政権や「日本維新の会」の記録軽視とか、立花孝志の「NHKをぶっ壊す」とかがいかに酷いか! やれやれ。ぶっ壊されるべきは、立花孝志とそのバックの連中*2じゃっ! それはさておき、『あけまして!「発掘!ラジオアーカイブス」~ラジオ放送開始95年~』では大正15年の元日に大阪放送局がウグイスの鳴き声を放送したらこれが好評で、対抗して東京放送局は翌年の昭和2年から39年まで鶏鳴を正月にやってた故事を紹介、番組の終わりにも鶏鳴を流していた。『発掘!ラジオアーカイブス』、侮れんな。

*1:場所は、東京の御徒町

*2:たとえば、幸福の科学とか極右。