上記の記事では、パオロ・マッツァリーノさんはR-1の審査への疑問を言った芸人に「売れて見返せ」と言う行為を、「指摘された問題をなかったものとして、論点をすり替え、解決への道を閉ざしてしまう最悪の方法論」と言い、さらにこんな事まで。
売れてなくても、エラくなくても、問題が存在することに気づいたら、それを指摘して改善を要求する権利はあります。エラくなるまで黙ってシステムに従えってのは、権威至上主義、権威盲従主義です。売れて見返せというひとたちは、民主主義の基本理念をわかってないのでしょうね。
同感である。日本人は権利と言うものの扱い方が下手だからな……、どうしてもパオロさんの言うような「権威至上主義」や「権威盲従主義」におちいってしまう。それはオレにも言えた。オレ自身も、たとえば何千万部の発行部数を誇るマンガに批判的な気持になった時、「オレは売れっ子どころかプロのマンガ家にすらなれなかった身、批判するのはおこがましいのではないか……」と尻込みをしていたからな。オレが気づいた問題などが的外れな場合もあろうが、言わなきゃ話は進まないのだ。マー、「もう、スマホやパソコンの変換候補にも残したくない」くらい関わりたくないものもあるけど。
しかしなー、文化庁の著作権法改正におけるダウンロード違法化案にしろ、JASRACが「カスラック」と呼ばれるような事になっちまうのにしろ、日本人の権利と言うものの扱いが下手な点と、前述のパオロさんの言葉にある「権威至上主義」や「権威盲従主義」が関係しているんじゃなかろうか? 「決められた事は守れ」だと? お前らは決まりごとを守らせているのではなくて、権威への盲従を強いているだけだ! 誰だよ、お前らって。と、書いているうちに、異議申し立てをして来る者を「ちゃぶちゃぶぬかすな!」と言ってぶん殴って黙らせるような連中への怒りが再燃して来た。そう言う事をしているから、今や日本はあの分野もこの分野も、どんどん左前になってしまったではないか! 馬鹿どもが! 権利を扱わせようとせず、権威に盲従させる事ばかり教えたばっかりに、社会が硬直したではないか……。嗚呼。