上記記事で「オタクである事にアンビバレントを感じた」と言う点の語れなかった部分を語ると言っていたが、アンビバレントを感じると言う事はオタク趣味に対し持っていた道徳的な信頼が揺らいだと言う事だ。昨今のようにオタク界隈に「ネトウヨ」が跳梁跋扈する以前から「オタク趣味に耽る事は確かに気持ちいいが、だからこそ恥ずかしい」みたいに考える時はあったが、自分が好きなものを信じんでどうするとも思っていた。また、人から「オタクの国の愛国烈士すぎる」と言われた事もあった。そんなオレが葛藤しだしたんだから、事態は深刻だよ君ぃ。「ネトウヨ」ではないオタクとの繋がりも希薄だから、勝手にオタク界隈に絶望してるのかも知れないけど、状況がよくないのは事実だ。ツイッターで、レイモンド・チャンドラーの有名な言葉をもじった「弱くなければオタクにはならない、優しくなければオタクである資格はない」と言う言葉を見た事があるが、今やオタク界隈から「優しさ」が失われているようで、悲しい。オタクに限らず、殺伐とした世間の空気に毒された者は後を絶たないけどさあ。上記記事で「ゴジラは好きだが、自分以外のゴジラのファンは嫌い」と言う言葉が「自分以外のゴジラのファンと、関わり合いになりたくない」と言う意味なら頷くかも知れないと書いたけど、だがそれは「自分以外全部バカ学」へのリーチ目でもある。だから葛藤してるんやないかいっ!
ここで、題名でも述べた「オタクである事にアンビバレントを感じる」ようになってからの変化を書こうとしたが、意外とないもんだなと思った。左膝を痛めているからアウトドア系の趣味やスポーツに転向したわけでもないし、モテるようになったわけでもないし。だから、オタク趣味をモテない言い訳に使うなと何度も……。そう、自分のダメなところ*1を、オタク趣味のせいに出来ないのだオレは。だって意味ねえもん、オタク趣味から離れてもダメな自分に出くわしたら、次は何のせいにするつもりだと言うか……。オタク界隈の「ネトウヨ」のせいで、オタク趣味に対する道徳的な信頼は揺らいでいるが、まだ楽しみたいのよ。
ここまで書いていて、オレもまた唐沢俊一や岩佐陽一やてつまよしとうなどのような「おこがましくも、オタクに説教するオタク」になりたいのかと言う疑問が。答えはNOだ、それで腹が膨れるわけでもなければ世の中が明るくなるわけでもないし。実際葛藤はあるんだが、てつまみたいな鼻持ちならない奴になってもオレになんの得にもならんのは感じている。しかし、オレの味方が少なすぎる。オレが誰かに味方する事はあっても、誰かがオレに味方する事は少ないんだよ! そこがアンビバレントに繋がったんだが……。しかしそれは裏を返せば「自分の思うとおりの人間関係が得られない」不満を、自分の気に入らない者のせいにしてるって事に……。だから「自分以外全部バカ学」へのリーチ目だとも言ったんじゃねえかよ! 閲覧者に怒ってもしょうがないやんけ、もう。こんな自分自身の内省的な問題はいいとして、客観的な状況に対しどうアプローチしていけばいいのか。「ネトウヨ」を殺害出来れば話は早いが、いくら鼻持ちならない*2連中とは言え、それは許されない。この辺、カマヤン(id:kamayan)さんにでも相談しようかしら? 誰に言ってもすぐにいい知恵が出るとは思えないけど、ひとりでぶつぶつ言ってても解決はしないし。ところで、オレが「ネトウヨ」とカギカッコ付きで言っているのは、定義が難しいレッテルだと思って。「ネトウヨ」呼ばわりするしかない連中がオタク界隈に増えたから、便宜上使ってるけどさあ。
そりゃ、自分以外のオタクと関わらないで生きる事も出来ようが、今のオレには無理じゃ。「絵やマンガを描く」と言う、不特定多数の共感をアテにした趣味を持ってるからなあ。それらもオタク寄りな作風なんで……。だから苦労してるんじゃねえかよ、どんな主義主張・思想信条の持ち主であれ、どんな民族であれ、作品を評価してくれたら頭を下げたり揉み手のひとつもせんといかんと思う*3ので。どんだけ人に愛想を振りまくのが苦手なんだ、オレは。だから「絵を通して社会と繋がりたい」と思ったんだが。とは言うものの描くための時間も、この先どれだけあるか分からん。躊躇せずに描きたいものを描くしかねえか、そっちは。
書いてて、この葛藤の一因として「自分の思うとおりの人間関係が得られない不満を、自分の気に入らない者のせいにしている」からではと思うように。そこはさらに複数の要因が絡んで来るけど、今は言いますまい。別の要因として、オタク界隈に「ネトウヨ」と言うしかない者が増えてると思ってもいたが、これもどうなんでしょう? 表現規制反対派に胡散臭い「ネトウヨ」や議論屋が増えたのを見て、勝手に絶望してる気もするけど……。結局、オレがオタク界隈においても人間関係が希薄なのがよくないのかしら。19年前、あんな事があったばっかりに……。トホホ。と言うのは簡単だが、じゃあこれからどうすんのよと言う問題は残る。もし、機会があれば、このブログでまた何か言うかも。