走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

心に棚を作って「ない事に時間取るな」を活用する

 寝ぼけながら藤子・F・不二雄の『ヒョンヒョロ』の事を思い出したら、めっさ気分が悪くなって寝られなくなった。嗚呼。気分が悪くなったのは『ヒョンヒョロ』もまた藤子F短編によくある酷いオチだったからで、どうやってあれに対するアンチテーゼを描こうか考えたが今思いつかなかったのも加わって、のたうち回る破目に……。こうなりゃSFを評価する上の禁じ手である「ない事に時間取るな」で切り捨てるしかねえか。でもそれを言い出したら、世の中のフィクション総崩れになってしまう。どうしたものか? いや待て、心に棚を作り、局面局面によって「それはそれ、これはこれ」を使い「ない事に時間取るな」を活用するべきか……。だからあんな題名に。と言うか、オレは悔しいんだよ! いつまで経っても、自分の嫌いな話や納得出来ない話へのアンチテーゼになる話を描けない事が! 今、サブカルビジネスセンター(以下、SBC)で描いているマンガだって、藤子F短編をネタにした事はあったが、アンチテーゼにはなってなかったしなあ。マー、オレの恥はSBCの恥になると思って、やたらケンのある話は描けないと言う縛りはオレの中に設けているんだけど。と言うか、京に上って足利尊氏の墓を鞭打った高山彦九郎気取って「おまえのマンガはクソじゃー!」と言いつつドラえもん型の藤子Fの墓*1を、まきざっぽでぶっ叩くバカを描いても、藤子F短編へのアンチテーゼにもならないし、第一面白くない! ましてや、SF総体をこき下ろすマンガなんぞ論外だろう? そう思うと、他にアイディアがない自分に嫌気が。

 ところで、オレが二言目には気に入らない作品へのアンチテーゼを描きたい描きたいと言うのは、そうしないと焚書を肯定しかねないからだ。恥を忍んで言ってしまえば、オレもむかし本屋に対して自分が気に入らない本を置くなとねじ込んでしまった事があった。当然断られた! そんな人間であるオレが、いつ表現規制焚書を肯定して、他のネット上のバカと同じ……あるいはそれ以上の……愚挙や暴挙に走るか分かったもんじゃねえ。幸いにして、絵やマンガを描くスキルがあるから、かつての失敗も踏まえ焚書をたきつけるより自分でアンチテーゼになる作品を描いた方がいいと思ってもいるんだが……。これは、下記記事などで自称フェミニストとかに言う「だから、どう言う女性の絵を描けばいいんだあっ!」にも繋がる。

a-katu.hatenablog.com

 そりゃ、世の中誰にでも絵やマンガを描くスキルがあるわけじゃないけど、そのスキルがあるのに屁理屈をこね回してオタク系コンテンツの女性像叩きに終始している連中をこの世から追い出すわけにもいかんから、つい。そんな連中よりオレの方が、創作者としてはずいぶんマトモやわ。そう思うと、少し安心した。

*1:以前ネットで見た事があるが、墓所までは知らん。