ダメだ、宗教に引っかかった頃の事をまた思い出して辛い。いくら嘆いても仕方がないが、最近また「もっと上物の人生が欲しい」と言うないものねだりをしている。ここで言う上物の人生とは、宗教に引っかからずもっとスムーズに絵を描きはじめるとかして、もうちょっとおだやかに生きられる人生である。いや待て、それが無理でも、もっと自分に優しくしてやってもバチは当たるまい。オレが辛いのは、過去のオレに今のオレと同じ判断を要求しているからだろうし。出来ない相談だよ、判断材料が何もなかったんだから！ 自分に優しくしてやれば、上物の人生は得られないとしても辛さはやわらぐだろうし。
とりあえず、いやな事を思い出して動けなくなったら、「もう自分を責めなくていいんだよ」と、心の中の若い頃のオレに声をかけてやろう。あと、自分を喜ばせるために絵を描いてもいいだろう。最近、そう言う行為に意味を見いだせなくなっていたが、自分が喜べない事に人が食いつきますかい？ とも思うし。宗教に引っかかった事も、家族に酷い目に遭わされた事も、少しずつそうやって解毒して行くしかない。そうしている間に客観的な状況が悪くなって、またまたまたまた泣きを見る可能性もあるが、それを言い出していたらキリがない。キリもないけどノミもない。ないないづくし～、ないづくし～。……もういいですかそうですか。考えを少しでもいい方に向けんと、潰れそうである。
