走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

「あー怖かった、フィクションでよかった」と思わせる仕掛け

 ところで、ホラーと言うジャンルは「あー怖かった」を楽しむものだと思う。何故楽しめるのか? 題名に書いたように、ファンの多くは更に「フィクションでよかった」と思えるからだろう。ホラーの作り手側が上手くやらなければ、そうも思えないんだけど。

 なんでこんな話をするのかと言うと、オレも長らく避けて来たホラーをやるかも知れないからだ。正直、苦手なジャンルだが、いろいろあるんだよ。オレは「あー怖かった、フィクションでよかった」と、頭をすぐに切り替えられるタイプじゃなく、作品の恐怖とか寓意、甚だしきは作者の悪意*1を長く長く引きずる性質なので、ホラーや「怖い話」「嫌な話」が苦手なんだ。だいたい、悪意や強い表現は強い相手に向けりゃいいのに、世間のお作家様には「強きを助け、弱きを憎む」奴ら増えたからなあ……って、これ以上そこに触れたらやぶ蛇は必至だ。ホラーの話に戻ろう。オレは水木しげる諸星大二郎の作品が好きだから、ホラーを全て拒絶していたわけではないかも知れない。諸星大二郎には、和田誠風の絵柄でカニバリズムを扱ったものもあるし。そう言う事を覚えている程度には、ホラーへの耐性はある気がして来た。NHKドラマ版の『岸辺露伴は動かない』に、ジョジョ4部の「チープ・トリック」のスタンドとの対決を下敷きにした「背中の正面」と言う回があって、それを見て「ああ、ジョジョの骨組みにはホラーがあったんだな……」と再認識もしたしなあ。

 以上、ちょっとした確認のための備忘録。文中敬称略。

*1:これは、オレの誤解だってあるだろうが。