走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

前準備、下準備の大切さを教えた『いだてん』

 それにしても『いだてん』と言うドラマは、スポーツものと言うより「物事を成すための前準備、下準備の大切さ」を説いたドラマだと思う。1964年の東京オリンピックの華やかな部分に注力せず、そこに至るまでの道のりを日本が最初に参加した1912年のストックホルムオリンピックの「前準備」から描いたんだから。主人公に抜擢された金栗四三田畑政治も確かに無茶な行動力と情熱の持ち主なんだが、それだけでは状況は動かない事を折りに触れて描いていたし。そしてその作劇は、図らずも2020年に予定していた*1東京オリンピックの準備にまつわるごたごたへの批判足りうるのだ。1964年の東京オリンピックにしても『いだてん』で見る限り、誘致後どこでヘマしておじゃんになってもおかしくない状況ではあったみたいだし。

 2019年にこう言うドラマが作れたと言うのは、実は奇跡だったのかも知れない。オレはコロナウイルス後の娯楽・芸術・芸能に関しては言語化出来んほど悲観的だから、余計にそう思うのかも知れないが……。

*1:この記事書いている時は、コロナウイルス絡みで延期と言う事だが、無理そうな気はする。