走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

相手の倫理を低く見積もる悪い癖

 正直、表現規制に絡んだ話はあまり書きたくない。不毛だもん。しかし言いたくなる事はある、言わんで苦しむよりはマシと思い、今回も書く。

 時々、表現規制反対派を揶揄するかのように、「マンガやアニメなどのいい影響は認めておきながら、悪い影響はなぜ認めない?」と言って来る者がいるが、人間「悪い事せえ」と言われたって、なんの疑いもなしに悪事に走るものでもあるまいに。人には倫理ってものがありますよ……とまで思って、前述の揶揄をする者は、相手の倫理を低く見積もっているんじゃないかとも。ここで題名に繋がるわけです、表現規制反対派やオタクの倫理を低く見積もっているから、前述の揶揄が成立すると思っているのでは。だが、相手の倫理を低く見積もっているのは、表現規制反対派やオタクもそうなんだが。だから困っているんやないかい。なんの権威も影響力も持っちゃいないオレが、「お互い、相手の倫理を低く見積もるのは、もうやめろ!」と言ったところで、事態が好転するわけでもないし。だけどのちのち後悔しないために、書いてはおく。

 それはそうと、「マンガやアニメなどのいい影響は認めておきながら、悪い影響はなぜ認めない?」と言う問いかけに意味がないと思うのは、たとえばコミケの創設者でもある米澤嘉博が生前、「私は、害と益は、半分イコールであると考えています」と述べていたりしたからなんだよね。全く人畜無害な表現はない事を覚悟して、表現者は表現してるんと違う? ……ここをどこまで理解してもらえるか、わかりゃしないけど言っておく。前述のとおり、のちのち後悔しないために。