走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

「あほっ、禁止されてないものの許可を取りに行ったら、禁止されるに決まってるやろ!」

 題名は阪急の創始者小林一三が、阪急の電車に中吊り広告を出す事になった時、社員の「役人に許可を取りに行きましょう」と言う提案に返した言葉とされるものだ。このエピソードの真偽は分からないが、題名に引用した言葉には含蓄がある。世の中そう言う事多いし。

 そこで思い出すのが、我が人生だ。宗教に引っかかっていた頃、絵を描く事の許可を教団の連中に求めたり、兄に「もうファミ通読みたくない」とか言ったりしなければよかった。黙ってやってりゃよかったのだ! マー、前者の方は、神の……と言うより教団の顔色をうかがいながら生きていた時期だったので、仕方ないが。それを言うなら、その前に家族の顔色うかがいながら生きていたわけなんだけど……。題名に引用した言葉をもっと早く知っていれば、家族の顔色をうかがいながら生きたり、宗教に引っかかったりせずに生きられた*1かも知れない。なんでこう、オレはいろんな事が後手後手なんだ。あと知恵で物を言っているだけだと言われればそれまでだが、(若い頃はそんなもんとも思うけど)当時の自分の見識の狭さに嫌気がさすのだ! 確かに中学卒業してすぐだと、世間の荒波に放り出されても打つ手がなかったかも知れん。知れんが、納得出来んのだ!

 くっそー、なんか腹が立って来ましたよ。「いつもの事やんけ」と言われそうだけど、どこに怒りをぶつけりゃいいのか分からんから余計に腹が立つわけで。……こう書いてて思ったが、オレの自己嫌悪は、どこに怒りをぶつけていいか分からない事によるものなのかも。どこに怒りをぶつけていいか分からない怒りは、自分に対してだけではないのだが。

*1:あるいはそれでも、処世が楽だった。