鴨川つばめさんの『マカロニほうれん荘』で、トシちゃんこと膝方歳三が童話作家「七味とうがらし」として稼いだ印税を寄付したら、「やーい偽善者」と攻撃された事が。そのあとトシちゃん、「だからと言って、寄付しないとまた……」と、「やーいケチンボケチンボ」と同じく攻撃される姿を想像。ツイッターもないあの頃に、今と変わらない人間の心理が動く様を描いた鴨川つばめさんは、偉かった……。
しかし人間はこのエピソードから40年近く経っても、いっこうに賢くなっていないような気が。マー、40年ぽっちで劇的に変化するわけではないと、パオロ・マッツァリーノさんの著書などからも推察は出来るのだが。もちろん、時代とともに良くなっているところもある。あるが、最近の世の中を見ていると、その良くなった芽が根こそぎダメになってもおかしくない気がする。統一協会系の団体やメディアによるジェンダーフリーと同性愛者叩き、「親学」による教育へのアナクロな考えの押し付け、そしてそれらに対する「リベラル」だの「左派」だののオタク叩き、それに反発するオタクの右傾化……。これだけでもげんなりする。他にもいろいろあるが、書く気になれない。書けば不愉快になるし、オレに止める手立てもなし。こんな世の中でげんなりしないで生きて行く方法を誰か教えてくれ。正直もう、オレを含めた人間がいやになっているんだっ!