走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

目指す~は、ケンジロン~……ミステロンだって

 洋介犬氏の『反逆コメンテーターエンドウさん』に出て来る論客のひとり「ケンジロン」が、同作の単行本2巻110ページで「とりあえず『金持ち=悪』とかいう幼稚思考から脱却しようぜ!」と言っていた。確かに、いい事をするにも先立つ物が要る世の中だけど、消費税増税をこれでもかと要求する経団連や、田端信太郎新浪剛史みたいな奴を、善人とは言えないのだよ! え? お前は以前「フィクションに現実を持ち込むな」とか言ってだろうって? それはオレの作品をどこまで現実の問題とリンクさせていいものかを考えた上での自戒であって、反逆コメンテーターエンドウさんレベルで現実の問題を風刺している作品*1には、ああ言いたくもなるわいいいいっ! 田端信太郎もケンジロンも「怒らせ屋」としての側面があるけど……。しかし、田端信太郎新浪剛史みたいな「金(かね)の砦」に守られたドクズを、これからどうしたものか。貧乏人は金の砦を崩せんからな……、くおお。

 ケンジロンに話を戻そう、反逆コメンテーターエンドウさんの単行本1巻165ページで、彼は「テレビが凋落した理由」として「ネガティブなニュースや政府叩き」と言った「安易に陰湿な『楽しい』に傾きすぎた」事を挙げていたが、自民党が過去にどれだけテレビをはじめとするメディアに圧力をかけたかを知っている身としては、賛同しかねる。テレビに関して言えば、迫水久常郵政大臣時代に、各放送局が放送している番組の割合を守ってないと言う口実で「放送免許の更新をしないぞ」と脅したとか、岸信介が首相時代テレビドラマ『私は貝になりたい』に対し、官房長官赤城宗徳ともども抗議電話入れたり……。これらに比べれば、テレビの政権批判なぞヤスすぎるってもんだ。だいたい、日テレの創設者、正力松太郎にしてからが日本でテレビ放送が始まる前に「テレビは国営放送で!」とか「売国テレビは絶対お断り」とか喧伝してたんやで……。ここまでの現実をフィクションに持ち込めとは言わんが、ケンジロンの言葉って、時々軽すぎるよね……。

*1:の登場人物。