走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

いきなり電子書籍マンガレビュー『くろれきしってなにかしら』

 今回は、いささか変則的な書き方になる。

・くろれきしってなにかしら

 同人サークル「突撃蝶々」の山名沢湖さんが2022年に描いた作品で、あらすじは(記事最後に貼り付けたBOOK☆WALKERの配信ページの解説と重複するけど)とあるオタク*1女性が、久々に会った高校時代の友人の女性が持って来た、かつて自分が「若気の至り」で作った同人誌にクラっと来てはじまるマンガである。この作品は、下記記事で少し取り上げたので、おさらい気味に目を通していただければ幸いである。

a-katu.hatenablog.com

 さらに、上記記事で取り上げたツイートを、下記に貼っとく。

 題名に「くろれきし」とあるように、最初同人誌を見せられた主人公は黒歴史扱いするんだけど、話が進むに連れそれだけでは済まない感情のアヤが描き出される。上記ツイートにも書いたが、オレには「描く側」と「読む側」の視点を掘り下げたところが妙に印象に残って。なんでかと言うと、よく「作者は読者が思っているほど、自作に思い入れはない」と言われるのが、頭にこびりついていたからでしょうねえ。多作の作家はそうしなきゃ先に進めないだろうが、それが「描く事」を恥じるのに繋がると、ややこしくなる。上記ツイートにも書いたけど、オレも「描く事」を恥じていた*2フシはありましたからね。それは家族などの外圧に屈した故の事で、オレとしては若気の至りでマンガ描いたり同人誌を作っていた事より、外圧に屈して「描く事」に臆病になっていた時期こそ黒歴史にしたいですよ。オレにはその時期を書き直す「烙印を消す命」こそないけど、最近「描く側」に返り咲いたから、まあいいが……。こう言う感想は、ズレているかも知れない。しかし、読者をなかなか獲得出来んかったり、友達と呼べる相手も少なかったりした身なもので、こんな気持ちに……。

 ここまで書いて、ふと思った。オレが似たような話を描くとしたら、どうなるんだろうと。

bookwalker.jp

*1:同人活動をやってる社会人。

*2:多作と言えるほど、描いてもいなかったくせに!