先頃亡くなられたみなもと太郎が、自分の所属していた「作画グループ」*1の機関誌に連載していた「元祖日本漫画大辞典」と言う辞書形式のコラム*2において「商品管理」の項で語った事が「親が高い金を出してオモチャを買いそろえた頃にモデルチェンジする、世にも悪辣な商売形態」と言うもので、その項にはスーパー戦隊を模したとおぼしきキャラの絵が。してみるとオレもその商品管理に、いまだ載せられてるのかも知れんて。いえね、スーパー戦隊ロボのミニプラ買う*3度に、前述の「商品管理」の項目が思い浮かんで……。しかしなー、ミニプラを組み立てようにも、作ったものの置き場がもうない。オレはなんのために買ったと言うのか。つくづく悲しい。これから老眼が進めば、プラモ作りなんてできっこないってのに。
話を「元祖日本漫画大辞典」に戻そう、同コラムで他に印象に残ってるのが「芝しってる」と「スポ根」と言う項。前者は「芝しってる―ってマンガ家知ってる? ボクは知ってる。このペンネームは、本名の『知照(ともてる)』をもじったもの。なんで知ってるのかと言うと、本人から聞いた」と言う内容。芝しってるは、かつてテレビマガジン(以下、テレマガ)に『ザ☆ウルトラマン』のパロディ『ギャ~☆ウルトラマン』ってのを描いていた事が。ある時、テレマガにギャ~☆ウルトラマンのウルトラマン(以下、ギャ~☆ウルトラマン)と、ザ☆ウルトラマンのウルトラマンジョーニアスの能力比べが載っていて、当然ジョーニアスが勝ち、彼がギャ~☆ウルトラマンに「もっと頑張らなきゃダメだよ」と説教するオチの記事であった*4が、ギャ~☆ウルトラマンは、その後もダメヒーローだった。ギャ~☆ウルトラマンはさらに芝が描く『ウルトラマン80』のパロディ『ウルトラマン10(じゅー)』にも先輩風を吹かせてウルトラマン10をこき使い、彼に「じぶんは何もしないもんだから、ぶくぶく太っちゃって……」と言わしめていた。とことんダメだこいつ。ウルトラマン10が立派なヒーローだった訳ではないが。ちなみに芝しってるは、20年くらい前に聖教新聞で4コマを連載していた*5けど、今も続いているかは不明。みなもと太郎との繋がりは、そこかよ。
段落を替えて「スポ根」の項について。「ボクが最近非常に感動し、共感したのはこの作品」と書いて、その下には西原理恵子『まあじゃんほうろうき』で、振り込んで白目剥くサイバラの姿が。それはいいんですけどね、サイバラとみなもとは、のちに表現規制問題について水と油みたいな主張を、お互いする*6んだけど。そこを詳述はしない、サイバラ側の主張を書き写すのが非常に不愉快だし。そうでなくても最近、表現規制の話をするのは辛いんだ。みなもとが生きてそんな事言ってるのを見たら、すっげえ叱って来そうだけど、辛いもんは辛い……。