だいぶ体調は回復してきたが、題名をあんな感じにしたように気持ちは晴れない。いえね、ひさびさに買った『まんがタウン』誌を読んでたら、悲しくなって。最初は可愛らしい絵柄のほのぼのとした４コマ主体で気は安らいでいたんだが、『新婚のいろはさん』と、その特集ページを読んでいたら……。イチャイチャする新婚カップルのマンガなんか読んだら、自分のさみしい人生が余計にこたえてなあ。
むかしはこんな「新婚もの」マンガでも気にならなかったのだが、恋愛やらなんやらをあきらめた過去を振り返る事が多くなって来ると、自己嫌悪のスイッチが入って。「お前はなんでも悪い方に解釈しなければ気が済まんのか！？」と、自分にツッコミを入れたくなるが、ロクなことのなかった人生が両肩にのしかかったんだよ！ 自分にツッコんどいて、逆ギレしても仕方ないけどな。体調が悪い時には自分の身体を治す事ばかり考えていたが、ちょっと具合がよくなって余計な事をしたばっかりに。
そうでなくても現実の女性が怖くなっているのに、フィクションの新婚にまでやきもちを焼いて……、どうすんだオレ。そう言う気持ちと折り合いをつけるため、オレの願望やら理想やらを創作に叩き込んで世に問おうとしても、頭に思い浮かぶのは竹中平蔵を首相官邸の前でムッソリーニのように吊るしたり、その他悪しき新自由主義の走狗をぶち殺しまくる超人とか、あまりにもあまりにも殺伐とした話ばかり。おまけに考える度「誰がそんなもん絵に描くだや……」と、またまたセルフツッコミが入るし。いや、もういっその事、そんなノリのマンガでも描いてしまおうかしら。世の中、何をやっても賛成半分反対半分と言うし。強い表現を強い者に向けないヘタレどもの横っ面を張るような物を……って、オレの絵で残酷な話を描いてもなあ。ゴレンジャーハリケーンとかジャッカー電撃隊の後半の必殺武器、ビッグボンバーみたいなイカれた必殺技で世のアホどもにとどめをさすヒーローとかならまだ……。まだってなんだよ。世に問うのなんのより先に、絵を描くのが怖いのを克服しなければ。白紙を見るのも怖いし、いくら描いても違和感が出るのも辛いし。
