私がいまさらのように、《「より正義を語らないほう」を選ぶ》のtwを蒸し返したのは、「内閣サイバーセキュリティセンター」のtwに通底する何かを感じたからです。
— 小田嶋隆 (@tako_ashi) 2019年4月28日
「ほっこり、楽しく、幸せに」は、もちろん望ましい態度ではある。でも、それって、政府が上から推奨すべきことではないぞ。断じて。 https://t.co/DzfyIfTvUz
国民が「ほっこり」できるための環境を整えるのが政府の仕事であることは否定しない。ただ、お上が国民に向けて「ほっこり」を推奨するのはスジが違う。政府がそれを言うと、「文句を言うな」「不満を持つな」「現状に満足せよ」「政府の指示に従え」というメッセージになる。ヤバい。
— 小田嶋隆 (@tako_ashi) 2019年4月28日
「怒ってる人ってやだよね」
— 小田嶋隆 (@tako_ashi) 2019年4月28日
「ギスギスした人には近づきたくないなあ」
「文句ばっかり言ってるとしあわせになれないよ」
「にこにこしてることが世直しだよね」
みたいな空気を蔓延させることで、この世界から不幸や不平等や不公正を根絶できる、てなことを言い張る人間を、私は信用しません。
小田嶋氏の言う事に同意する、オレも「文句を言うな」「不満を持つな」「現状に満足せよ」と言うメッセージを放つ宗教に走り、酷い目に遭ったからな。だから「シャバがカルト臭くなってる」と!
宗教だけではない、亡き友惟任さんの「気楽に行け」も似たようなもんだ。彼が生きているうちに、「その気楽さは、『ハルマゲドンで悪が滅ぼされるんだから、自分は何もしなくていい』と言う考えから来るものと一緒だ!」*1と言っていりゃよかったか。そう言ったらそう言ったで、「そんな風に考えるな!」と言い返されそうだが。
話を戻して、小田嶋氏の引用した「内閣サイバーセキュリティセンター」のツイートは、それ以前に「テロリストの喧伝に乗らないでください」と付くのだが、それを考慮しても気持ちが悪い。今のオレの人生は「ほっこり」出来る瞬間より、しんどい事が多いですよ。特に、イラスト講習を受けていないこの連休中なんか。出かけりゃ親子連れに出くわすし、出先で休むにも金がかかるし、そもそも「楽しく」すごせる相手がほとんどいないし。繰り言だけど、ひとりで楽しむのにも限界があってねー。
これも前から言っている事だけど、「笑う門には福来る」と言うのを、オレは信用していない。泣こうが笑おうが不幸は不幸だし、それに立ち向かわねば幸福なんてトテモトテモ。しかしながら、最近のシャバは「笑う門には福来る」を強調しすぎて、不幸に対する明確で現実的な解決策を求めさせなくなっていないか? その一方で不幸を「自己責任」扱いして、追い討ちをかけるように問題提起をさせなくしている。怖い話だ。困った時には困ったと言えて、それに対する明確で現実的な対応が取れる世の中の方が、「ほっこり、楽しく、幸せに」いる事を強いられる世の中よりずっとマシだ。さて、そこのあなたは、どうするおつもりか。
*1:あるいは、「どう違うのか」とか。