走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

ナマハゲと、石堂淑朗について詳しく

 さて、カマヤン(id:kamayan)さんから『ウルトラマンA』のナマハゲの話についてと石堂淑朗の保守論客ぶりを詳しくと言われた。石堂の件を書くため噂の眞相別冊『日本の文化人』を引っ張り出して読んでみたら、気がすっげえ重くなったし、石堂の発言は今だと目立たない内容だったりするけど、書かねばなるまい。その前にAのナマハゲの話の要約をする。

 この記事に少し書いたけど、ナマハゲが出て来るのは『復活! ウルトラの父』と言う話。クリスマスに、雪だるまに擬態した超獣スノーギランの放つ閃光により、子どもたちが次々に失明する。スノーギランをけしかけていたのは、伝説怪人ナマハゲの仕業だった。ナマハゲの言い分は前述の記事にも書いたけど、ウロ覚えで書くと以下の通り。

「行け、スノーギラン! 日本古来の神である八百万の神々を拝まずに、クリスマスだのサンタクロースだのと浮かれている者どもを懲らしめてやるのだ!!」

 ウルトラマンAがスノーギランを倒すために出撃するも、反対にスノーギランの閃光で目をやられ万事窮すかと思われたその時、巨大なサンタクロースが! これを見た防衛チームTACの隊長は「ウルトラの父……!」とつぶやく。それを聞いた隊員は、「何を言ってるんです隊長、あれはサンタクロースですよ」とツッコミを入れる。しかしこのサンタクロースこそ、かつてヒッポリト星人により固められたウルトラ5兄弟を救うために地球に来てその役目は果たしたものの、かわりに命を落としたウルトラの父だったのだ。復活をとげたウルトラの父は光線技「ファーザーショット」により、ナマハゲを倒す。Aもスノーギランを倒し、子どもたちの視力も元に戻り、幸せなクリスマスが訪れるのだった。ちなみにこの時北斗星司がウルトラマンAの主題歌を子どもたちの前で歌うもんだから、一部の特撮ファンから「正体バレるぞ、いいのか?」とツッコまれたり。

 ナマハゲの話はこれでいいとして、問題は石堂本人の話だ。前述の『日本の文化人』の要約や引用をすれば大体書けそうなんだが、読んでてげんなりしたのだ。でも、カマヤンさんが読みたいと言うのなら書かざるを得まい。

 石堂は『日本の文化人』での『日本をダメにする文化人50人を斬る!』の「この文化人の犯罪度Check!」で思想が星みっつ、人格が星よっつ、影響度が星ふたつだった。同記事(152ページ)での書き出しがこうである。

 「気違いは抹殺されなければならない」と平然と書く男。

 こんな事を平然と言える奴を重用して来た、保守論壇っていったい……? しかし石堂の暴言は『日本の文化人』からの引用だけでも酷いのがある。同じく152ページから長くなるが引用する。

 例えば、少年犯罪・凶悪犯罪の多発については「戦後五十年の間、平和、平和とアホダラ平和経を、一部の平和主義者、人権主義者、水平主義者が喚き散ら」した結果だとして、「獣と化した動物が家畜、つまり法治国の住人に回帰する可能性は皆無である。人間に刃向かう獣はこれを抹殺する以外に術がない。長すぎる『平和』の産物を滅す『戦争』を起す以外にこの国を救う途はないと思え」と、アジるのである。

 ついでながらこのアジテーター、処方箋まで開陳してくれるのである。例えば少年犯罪に関してはこんな具合だ。
刑事罰は中学三年の春から大人並、顔も名前も全部報道することに決めてしまう。少年犯罪の大半はバブルのごとくに消え失せる」が、これだけでは不十分だとして、そもそも「虞犯少年の発する悪臭、その悪質化は家庭の躾の欠如から始まった」「頂きます、御馳走さま、行って参ります、ただ今帰りました、に始まるルール」を確立すれば万事解決というわけである。

 言い忘れたけど、カギカッコ内の文章が石堂の発言ね。このあと、『日本の文化人』では脚本家としての石堂の体質や変節の分析をへて、このような一文で〆ている。同書の153ページより引用する。

「自己主張というのは戦後民主主義の産物で、僕は嫌なんです」「僕は自己主張する人間をやっつけるために、自己主張してるんです」(切通理作との対談)との詭弁も、結局のところは自らの表現者としての才能の枯渇の証明と俗物ぶりを示すものでしかない。

 それから『日本の文化人』にも載っていたけど、この記事にも書いた「佐川一政宮崎勤も未熟児だったから、あんな事件を起こしたんだ。未熟児は殺せ」とか。あと、『日本の文化人』に載ってないことで言えば、湾岸戦争に賛成する文化人だかの連名広告に名を連ねたり、「あたらしい歴史教科書をつくる会」の賛同人だかになったりもしていた。

 石堂とナマハゲが似ていると前に書いたのは、超獣をけしかけやしないものの、前述の説教や『日本人の敵は「日本人」だ』と言う著書を出したりしたところがなあ……。石堂はもう死んでしまっているので、先の引用文を書いているうちに、「殺してやりたい」と思ったがそれもかなわんし。マー、あの世が地獄極楽と分けられているなら、地獄に堕ちてもらってないと困るけど。

 ……カマヤンさん、こんなもんでいい? あと、このブログの「日記検索」で「石堂淑朗」で検索してみたら結構石堂に対し文句言ってたよオレ。