マンガやゲームをさんざん否定して馬鹿にしていた親が、いざ子供がそれで身を立てたら金せびりに来た、という実例をたくさん知っています。
— 渡辺浩弐 (@kozysan) 2021年7月24日
このツイートを受けて、オレはこんな事を。
せびられるのはいいとして、そこまでの手のひら返しを家族にさせたかった……。要はマンガで身を立てたかった。>RT
— 克森淳(a.k.a.新豊玉三郎) (@a_katu) 2021年7月25日
確かに、家族に金をせびられたり、最悪執筆中にさえ「ああしろ、こうしろ」と言われ続けるのも面白くない話だけど、手のひら返しをする様を鼻で嗤ってやりたかった……。オレの力が足りなかったばっかりに! ちくしょう。この辺、すっげえ骨絡みになっていて、思い出す度に溜め息が出る。そりゃ、絵やマンガで身を立てられなかったとて死にはしないが、悔しいもんは悔しい。つまらん*1マンガが書店の棚に陣取り、オレはそれより面白いマンガを描けんとなると。このジレンマから、書店のマンガコーナーに行くのも、コンビニの本棚に行くのも苦痛で、ネットのマンガ系電子書籍の広告に吐き気さえする日々が続いていた。今はそこまで苦痛ではないが、オレは作品を世に問う力すらなかったのかといじけてはいた。いろいろあって、そのいじけも克服出来そうだけど。そうでなかったら、もっとドロドロと恨みがましい事を書いているよ。いじけなくてもよくなった理由はいろいろあるが、最大の理由はサブカルビジネスセンター(以下、サブカルBC)に通い出した事だろう。あそこでいろいろやって行くうちに、いらん劣等感が解消されてなあ。ただ、サブカルBC内の仕事がいろいろあって、趣味として描きたい絵やマンガのための時間が激減はしたな。絵やマンガで身を立てられなかったけど、あきらめは悪くてね。だからサブカルBCにたどり着けたと言えるんだけど。
銭金の話はいったん横に置いとくとして、オレが再三言ってる「絵を通して社会と繋がりたい」と言う気持ちは、いけない事なんでしょうか? オレは否だと思うから描いていられるんだけど、世の「キャンセルカルチャー」とやらを標榜する連中は、そう思ってないみたいだからなあ……。くそっ。と言うか、あとのケンカを先にしとくけど、オレは「キャンセルカルチャー」もまた「とにかく、我々の気分のいいように振る舞え」と言う同調圧力に見えて。そんなの気にせず描けばよかったのかも知れんが、そう出来んかった時期が数年あったんだよ……。その頃はうつ状態もセルフネグレクトも酷かったけど、ある種の同調圧力もオレを追い詰めていたのは間違いない。サブカルBCに通い、ネットで極論吐いている連中は極端も極端な輩ばかりで、世間の人はそこまで極端でない*2事を噛みしめる事になるが。また、ネットで自分の意見を言う事への気後れが、描く事にも悪影響を与えていたのも痛感した。繰り言だが、何をいちびっていたのじゃオレは……。マー、おのれの力不足と自己主張を抑えられて生きて来た時期が、まだオレ自身の足かせになってるとしか。
と言うわけで、この記事そろそろ終わりにする。書いてるうちに自己嫌悪が襲って来て、話が上手くまとまらんのだ。無理くり話を続けると「面白いって、なによ」と言う問題に行き着く。オレの気に入らない作品より面白い作品が描けてないと言うジレンマにしても「面白い」がいろいろあるとなると、創作においては競争・勝ち負けはジャッジしにくいのではと。椎名高志氏のこのツイートにあるように。
描かない人はどうもモノを作るという仕事にも「勝敗」があると思っているフシがあるのだけど、スポーツじゃないから明確な勝敗はない。一線にいるクリエイターの多くは他人の才能の素晴らしさを愛してて、常に「負け」を感じながら自分をいまよりマシにしていこうとしてるんじゃないかしらね。
— 椎名高志@絶対可憐チルドレン62巻7/16解禁 (@Takashi_Shiina) 2021年7月20日
してみると、筆を折らん事しかないか……。ウーム。