今までオレがやって来た事が、ことごとく水泡に帰しているみたいに感じていると言う話をしようと思って、題名を「水泡」にしたら、「田河水泡って、本名の高見沢を変えた*1だけでなく、こんなセンスのある当て字を使ったのか。粋だなあ」と感心して、最初に書こうとした事を半ば忘れてしまった。それでもなんとか書いてみる。
いくら投票しても、表現規制に反対しても、時代は無情にそれを押し流して行く……。だからと言って規制派になったり、冷酷な新自由主義者になったりは出来んけどな。オレは勝ち馬に乗りたいんじゃねえ。だいたい、梶原一騎が「正義とは、孤独なものと知れ」とか「自分の信念を世の中に逆らっても貫こうとする人間は、どうしても一匹狼になる」とか言ってたではないか。そっちの方が、「阿鼻共感の地獄」に堕ちるよりはマシだ。状況に合わせた戦術を考えるしかないが、今それが思いつかない。そっちはおいおい考えるとして、どうやって逆境に耐えるかだ。自分の認知が正しい（あるいは適切）か考えんといかん側面もあろうが、それを抜きにしても現状に耐えられそうにない……。
*1:初期の作品では、「たがわすいほう」ではなく「たかみざわ」とルビがふられている場合もあった。
