走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

違和感を覚える主張

 月刊『創』や『週刊金曜日』(オレが見たのはこれだけだが、まだありそう)で、相模原の障害者大量殺傷事件の被害者の実名がほぼ出ない事に異を唱えているが、どうもその主張には違和感がある。創の篠田編集長によると、浅野健一氏が事件報道そのものの匿名報道を訴えているそうだが、オレも事件の被害者家族を追い回すような報道はどうにかならんかと思っているので、今回の創や週刊金曜日の主張に素直に頷けんのよ。そこと少し矛盾する内容の以前書いた記事は、言われてみたらそうだなと思った事を書いたんだけど。しかし相模原の事件は、被害者の実名報道がなければ忘れられるような規模の事件でもあるまい。オレも最初は現実味がないから、すぐにピンと来なかったけども。

 創の特集は、香山リカが出ている以外はおおむねいい内容。香山が出てなかったら、買っていた。週刊金曜日は創より古い号だが、中島岳志イルミナティカードについて「スティーブ・ジャクソンの作ったパロディカードゲーム」と言う事を言わず、誤解を招く記述をしていたのでそこでそっと本屋の棚に戻した。しっかりしてくれえ。

 ところで相模原の事件以来、(犯人が殺した対象とは違う)意思の疎通が困難ではない障害者にも不安が広がっているのは前述の両誌などから伝わって来た。と言うと他人事みたいだが、オレも精神障害者だから、とても不安なんだよ! この記事でも書いたが。知った人から「克森さんと、犯人が殺害した対象の障害者とは異なります」と言われた事があったが、かつてナチスドイツはどちらも殺したぞ! それを思うと、なんの慰めにもならんわっ。実際、事件を喜んでいるネットの有象無象が、その辺区別ついているかどうかもあやしいし。やな渡世だな〜。