走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

高校野球の価値

 どこかの高校が野球部の甲子園出場に合わせるため、吹奏楽部にコンテストを辞退させたとか。それについては色々ネットで言われているけど、こう言う事が起きたのは明治時代に野球害毒論争で野球擁護派が勝利したのが関係しているかも知れない。野球害毒論争で『野球と其害毒』と言う記事を連載したのは東京朝日新聞。そう、今高校野球を主催している朝日新聞である。なんで考えを180度変えたかと言うと、野球の人気を無視できない大阪朝日新聞の意向など色々あったとか。それはともかく、野球が有害なものではなく、むしろ有益なものだと言う価値の醸成は、前述のように野球害毒論争で野球擁護派が勝ったのが大きく作用しているような。でもねえ、前述の事態を引き起こすまでになって来ると、高校野球の価値と言うものを見直した方がいい。そうでなくても、体育会系の部活は優遇されがちなんだから。

 野球害毒論争で野球擁護の論陣を張ったひとり押川春浪は、「野球を武道とすべし」と言った。しかし今は、押川のこの言葉が「錆びた鎧」として、高校野球を縛っているのではないかと愚考する次第。ちなみに「錆びた鎧」とは、押川の小説に取材した東宝特撮映画『海底軍艦』の台詞である。それにしても、野球が日本でここまでの地位を確立したのは、繰り返すが野球害毒論争の時野球擁護派が勝利したのが大きいと思う。それに引き換え、ゲーム業界とゲームマスコミ(特に後者)は……。え? これ以上聞きたくない? あそ。