走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

梶原一騎の受容のされ方

 こないだカマヤン(id:kamayan)さんから、「昔はみんな梶原一騎の作品を、本当の事だと思って読んでた」と聞かされた。その件で今思い出したのだが、秋本治はアマチュア時代に『狂人の星』なんて言う『巨人の星』のパロディを描いていた(『巨人の星』のパロディは、少年マガジン自体が用意した事もあったが)し、鴨川つばめは「梶原一騎をギャグだと思って読んでた」と言ってたし、中沢啓治は『「ヒロシマ」の空白─中沢家始末記』と言う本で、梶原一騎作品に対する批判みたいな事を書いていた。これらはどう解釈したらいいのだろう? マー、梶原も晩年はかつてほどの輝きはなかったから、徐々にメッキが剥げたと見るべきか。

 梶原一騎でもう一つ思い出した。SNK(現:SNKプレイモア)の対戦格闘ゲーム餓狼伝説』シリーズには、『空手バカ一代』の敵キャラからのパク……いただきが色々と。カポエラ使いとか、大山倍達を圧倒した拳法使いの老人とかがモデルとしか思えないキャラがいるし、「チン・シンザン」なんてキャラは、空手バカ一代の「林 錬山」そのままだしなあ。梶原が死んだからって、好き勝手やってないか? と、今になってはツッコミを入れたくなる。ゲームの世界も、昔はパクリ当たり前だったけどな……。