走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

『やさしい人物画』の一言

 アンドリュー・ルーミス『やさしい人物画』を、カマヤン(id:kamayan)さんからご恵投いただきました。どうもありがとうございます。ところで同書の15ページには、人体のヌードは人物画の基礎であると言う事が書いてあり、さらにこんな一言も。ちなみに、読点がカンマになっているのも書き写した。

もし君が,神がわれわれに与えた身体を見るのは罪悪だ,と考えるなら,こんな本は放り出し,美術の世界で身を立てるなどという考えは,きれいさっぱりあきらめることである。

 むかしこのくだりを読んで、ショックを受けたのを思い出した。……そうだよ、何度かこのブログに書いた宗教のせいだよ! あそこがやたらに末端信者の生活に口出しするから、それでまさしくルーミスが言った通りの気持ちになっていたんだっ! そのためどっちつかずに絵を描いていたら、すっかり下手になっちまった……。一度『やさしい人物画』も手放したしねえ。マー、カマヤンさんのご厚意もあったし、これは再びのマナビ・インシデント(ニンジャスレイヤー風に言うと)だと考えるか。なにか描こうと思って描く題材が思い浮かばない時などに『やさしい人物画』からの模写をして行けば、画力もつくだろ。

 ところで、『やさしい人物画』の原書は1943年のものらしい。してみるとすっげえロングセラーだな。しかしながら、だからモデルが白人ばかりと言う点が今となっては気になる。マー、そう言うポリティカル・コレクトネスについては、とりあえず棚上げしとくか。同書の価値とは別の話になるし。