走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

イヤな事を思い出した

 27年前だと思うんだが、場所がバス停だったかどこだったかも正確には覚えていない話。オレと居合わせたオバハン連中が、井戸端会議していたんです。そこでそいつらの知り合いだかの子がいじめられていると言う話になり、その子が家でファミコンやってる事をあげつらってこんな事を。

「宮崎(勤)みたいになったらやだわ」

 聞いててすっげえいたたまれなかったが、今となっては「いじめられてる子がめったにない連続殺人犯になる事より、今その子をいじめている連中をどうするかで心配しろよ」と思う。宮崎勤事件以来しばらく、オタクを危険視するあまり、いじめをする奴やヤンキーを甘く見る風潮がなかったか? オレはそれに今でも腹が立つのだが。その風潮の尻馬に乗ったのが、当時のファミ通だったり、『DO-PE』とか言うのをはじめとしたオタク向け雑誌だったりした。オレが当時宗教に洗脳されていなかったら、もっとキチンと怒る事が出来たろうに。パオロ・マッツァリーノさんも「怒る時にはすぐに」と、書いているしなあ。しかし当時でも、居合わせたガキに文句を言われてもオバハンどもには通じまい……。宮崎勤と言えば、彼がビデオテープを大量に所有していたのを当時のマスコミは異常な事として伝えていたが、これは昭和が終わった時にテレビの特別編成に退屈した連中がレンタルビデオ屋に押しかけたのを根に持ったからではなかったかと。「笛吹けども踊らず」にマスコミがカチンと来て、あのような報道に繋がったのではと、しょーもない陰謀論を展開してみる。

 それにしても、宮崎勤事件のあとに起きた「有害コミック」騒動も含めて、平成になってからの表現や言論の統制はあれから始まっていたのかも知れない。恐ろしい話だが。