ここに現れましたる岩崎みなみ嬢と小早川ゆたか嬢、皆様のご想像通り見事な百合の花を咲かせ、ベッドインをば致しました。みなみ嬢は寡黙かつ優しくゆたか嬢を愛撫しております。
「あ、ああ……」
ゆたか嬢の喉から愉悦の声が漏れたその直後、続いて胃の腑から食道へ向けての逆流を感じ手で口を押さえるも時既に遅く、激しく嘔吐いたしました……。
みなみ嬢はそんなゆたか嬢の背中をさすりつつ、具合が落ち着いたのを見計らい吐瀉物を片付けます。
「岩崎さん、ごめんなさい……こんな時にこんな事しちゃうなんて……」
気落ちするゆたか嬢の頭を撫でつつみなみ嬢は微笑み、次のように告げます。
「どうして謝るの……?愛する相手がセックスの時吐いたんだから、助けてあげなきゃ……それにゆたかは体が弱いから、何時でも庇う覚悟は出来てた……」
珍しくの長台詞と心遣いに、ゆたか嬢は感激し泣き出しそうになります。そこにみなみ嬢のやさしいベーゼが。
「……いつもよりすっぱいキスだね……」
思わずふたりから同じ台詞が出ました……、実にどうもおめでたい話ではあります。