走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

「金を生む事だけが、作品の価値ではない」

 題名は、こないだツイッターで、ホラー・風刺マンガ家の「洋介犬」氏が言っていた言葉である。同感なんだが、オレが言うと負け惜しみにもならない気がしてなあ……。めげずに話を進めよう、絵やマンガは描いたものが「必ず」そして「すぐに」金になるわけではない。いろんな意味でそうなんだが、個別に詳述するのは難しい……。だが、描いた当人には金以外のフィードバックは何らかの形である。その蓄積は新たな作品の糧になるのだが、先立つ物が続かなくては描き続けるのもホネなんだよ! このバランスが最もいいのを、ひと昔前は「プロ」と呼んでたんだんだろうが、今やそこら辺だってうすら寒い。うーむ……。

 「金を生む事だけが、作品の価値ではない」と言うのは、商業的成功を得られなくても作品を描いて行くための自戒でもある。オレはずいぶん前に商業的な成功をあきらめたが、それでも描き続けたいと思った時「金を生む事だけが、作品の価値ではない」みたいな考えを「よすが」にするしかなかった。しかし……。「しかし、なんじゃい?」と言われる前に言うけど、それで家族……特に親父……を納得させられなかった! 書いてて思い出し、親父からの罵声なども脳裏に。親父は「その場で」「自分の都合のいい」結果が出ないと怒るようなDQNで、絵やマンガを描くと言う「時間がかかり、必ず金に繋がるわけじゃない」事に無理解だった。親父の生前の頃の事を思い出すと泣きたくなるが、その涙で絵やマンガは上手くならんのだ。トホホ。オレは洋介犬氏と違って結果が出せずにいる*1から、最初に「オレが言うと負け惜しみにもならない」と……。最近はツイッターで好好爺然とした投稿を続けている、マンガ家の山本貴嗣氏がむかしニュータイプ誌上で言った「涙流すのにも、資格がいるよなあ」が長年心に刺さったままだから、余計にそう思う……くおお。

 ……いかん、書けば書くほどトラウマに餌やってる気がして来た! 「金を生む事だけが、作品の価値ではない」と言う言葉についての考察をしたかったのに、なんでこうなるんや! このままでは「恒産ある者以外は、創作をするな」と言う偏見にまで負けてしまう! なんとかしないと……。ゴッホアドルフ・ヒトラーを持ち出すまでもなく、貧乏こいて絵を描いていた者は多いんだが、今の世の中は貧者が成り上がるチャンスを潰すのが好きな連中多いからなあ……。してみると「金を生む事だけが、作品の価値ではない」と意地でも言ってないと、オレは描きたいものが描けなくなってしまうな。凹んでる場合か! よし、トラウマに餌やるのは止まったぞ。

 だいたい、この記事を書こうと思ったのだって、世の中にあふれる貧者への圧力に抗うためだったんだが……。あわやまた、メソメソして終わるところだったわい! 世間の圧力は怖いねえ……。しかしオレは、描き続けるには画力などを身に付けるだけでなく、世間の*2圧力とも戦わねばならないのか。かなわんなあ……。

*1:商業的な成功以外でも!

*2:それこそ、生前の親父と大して変わらない!