走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

描いてみたはいいものの……

 上図は『ライブアライブ』の原始編の主人公「ポゴ」を、可愛く描いたものだ。いえね、ポゴのデザインをした小林よしのりへの当て付けのつもりで。よしのりはコミケdisしたり、いろいろ「可愛らしい、今どきのマンガ絵」に対し当て付けをしていたから、その意趣返しにならんかと……。それならライブアライブが発売された時にやればよかったけど、タイミングを逸したのじゃ。しかし、スクウェア・エニックスがリメイク版を出したので、これ幸いと描いてみたはいいものの……。誰かへの当て付けに絵を描く奴があるかと、脳内ツッコミ役が言い出して、ツイッターやpixivにアップする気になれなくなり、完成も遅れ*1て少し塩漬けに。

 だいたい、よしのりのマンガに関する大口はあてにならんと、こち亀107巻の甲斐よしひろ氏による解説で思ったってのに、今さら描いてもねえ。件の解説において甲斐氏は、解説の前半の多くを秋本治氏やくらもちふさこ氏やよしのりと遊んでいた頃のよしのりの言動に費やし、よしのりを「ゴーマンかましすぎ」とまで言ったのよ。さらによしのりが「自己嫌悪からくらもちさんに毒づいて、とうとう泣かせてしまった」と書いていた。そこから前述の「よしのりのマンガに関する大口はあてにならん」と思ったわけです。ええ、ひろゆき構文を持ち出されるまでもなく、オレの感想でしかありませんよ。それがどこまで的を射てるかもわからないので、絵を描いた事も含めモヤモヤはしており、こんな長文を書いたわけだけど。

 話は少し逸れるけど、よしのりの「マンガ家としての」評伝って、見ないな。「つくる会」と歩調を合わせていた時期の彼と、その著作を批判する本はあるにしても……。それは大衆向けの作家の宿命かもと、ふと思ったけど。よしのりに先んじたギャグマンガ家たちも、赤塚不二夫クラスじゃないと評伝見当たらないし……。「書く?」と問われたら「なんでよ」と返すが。正直、評伝になりうる客観的な文章書ける自信なんかないもの。

 ところで、ライブアライブのリメイク版のキービジュアルにおけるポゴは、オレの絵とは違った意味でよしのり臭がない。その意味では、筆力のあるマンガ家なんだろうねえ、よしのりは。でも、下手に論説マンガで成功したばっかりに……とも言えるが。

 オレがこうまでモヤモヤするのは、絵にしろマンガにしろ、それぞれの作家が描くものは交わらない平行線みたいなものだと思っているせいかも。時代や強烈な作家などの影響はあるとしても、基本は平行線な気が最近とみに強くなって……。あるいはオレが「絵を通して社会と繋がりたい」と思いながらも、一方で「他人の作品や作風には、関わり合いになりたくない」みたいに思っているだけか……。後者が強くなっているから、他人の作品をおちょくるのが辛いのかも知れんし。それが証拠に、ツイッターのタイムラインやpixivへ持ち込んでないしなあ。

*1:その分、色塗りで試した事は増えたが。