走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

なんでも政治に絡める人たち

 このツイートで、横田順彌が『日本SFこてん古典』で、ある人の『スター・ウォーズ』の感想に対し「世の中には、なんでも政治に絡めないと気が済まない人がいるらしい」みたく述べていたのを思い出した。とは言え『日本SFこてん古典』のあとかなり経って、小林よしのりが論説マンガでヒットを飛ばして、マンガを「なんらかの(政治的)主張を表明するための道具」として使う*1事が大きな効果を表してしまったからねえ……。オレは「なんらかの(政治的)主張を表明するための道具」としてのマンガも、そうでないマンガもありだとは思う。思うが、前者ばかりだと、その主張の是非に関わらず「息苦しい」気はするねい。話を上記ツイートに移すと、表現物を「なんらかの(政治的)主張を表明するための道具」としてしかみなせない人は不幸っちゃあ不幸だが、そう言うものにあふれてしまった世の中も世の中ですよとしか。そこで思い出すのが、アニメーターの芦田豊雄が生前言ってた「アニメで哲学まで学ぼうとするな、哲学を学びたければ哲学書を読め」と言う言葉。これはオレが最近、絵やマンガを描く時意識しているものだ。世の中への意見などは、表現物における「隠し味」程度のものなんだろうなと。エッセイ系のマンガだと、また違うけど。それでもオレが別名義で描いてるエッセイマンガにおいても、声高な主張は影を潜めつつある。体力的に、そう言う事がしづらいのもあって。

 あと、オレ自身にのみ言えば、絵やマンガでその(政治的)主張を伝えるのは限界な気がして。そう思うのは、今話題になってる赤松健氏の言動……それには彼の描いた政策説明のマンガも入る……など、気になる事*2が多すぎるので。あと、オレには絵やマンガで(政治的)主張を伝えるのを手伝ってくれる味方がおらんもん。アシスタントもマネージャーもおらんし、そう言うのを雇う金もないし……。それと、言えば言うほど「嫌がらせされるんじゃないか」と言う恐怖が。嫌がらせと言っても、ネットでぐずぐず言われるだけだろうけど、対応がしんどい。いちいち訴える金もねえよ……。くそっ! 世の中、金のある者しか(政治的)主張は出来んのかっ!? あー、嫌な話だ……。

*1:戦中などを思えば、そう言う事が過去に全くなかったわけではないけど……。

*2:下手すりゃ反面教師。