広島のラジオ番組『ラジプリズム』の名物コーナー「語ってみた」風に、OVA版『しあわせのかたち』を語ろうかと思う。
まず簡単に説明すると、ファミ通に連載されていた同名のマンガ*1をアニメ化したものなんだが、作者の桜玉吉自身が本人役で出演したりと、なかなかハチャメチャなギャグアニメである。これが第一のポイント。原作自体パロディやら内輪ネタやらギャグに関してはなんでもありだったけど、こちらも負けていなかった。当時のテレビネタが原作より多めになっていたが。
そして、ハチャメチャギャグを支えているのが、出演している声優陣。これが第二のポイント。主役の「例の三人組」をアテる古本新之輔・山寺宏一・佐久間レイの演技もさる事ながら、脇を固めるおっさん声優がまた。玄田哲章・北村弘一・青野武・郷里大輔・飯塚昭三(登場順)と言った実力派が、ここぞとばかりボケ倒す。特に青野と飯塚は、かつて『空飛ぶモンティ・パイソン』で吹き替えをやった事があったから、よく考えりゃギャグにも強かった。
第三のポイントは、「可愛かったり、愛嬌があったりするキャラクター」。今の桜玉吉の枯れた筆致からは考えられないくらいポップな絵柄を再現してたキャラクターが、魅力的なんだわ。前述のおっさん声優が声をアテているキャラクターたちも、「例の三人組」の中でひとり可愛いと言うのとは違うキャラだった「こいつ」も、今思うと愛嬌があったし。
ある意味、かつてのファミ通の数少ない良心だった『しあわせのかたち』のOVA、あいにくDVDにもブルーレイにもなってない。どこでネット配信しているかも分からないし、埋もれるには惜しい気がして語ってみた。あと、今回人物の敬称略。
*1:内容には紆余曲折あるのだが、略します。