卒業式では子供たちは一人ずつ将来の夢を言うんだけど、
— かりん (@stinkypiggy55) 2019年3月15日
上の子は「弁護士」って言おうとしたら「弁護士はもう三人いるから検事にしろ」と変えられた。
「ユーチューバー」と言った子はふざけるなと怒られて変更、「決まってない」子はバドミントンを習っているだけで夢はオリンピック選手にされた。
このツイートを見て、ずいぶん前にこんなマンガを考えていたけど、結局描かなかったのを思い出した。小学校で将来の夢を児童に聞く先生が、ことごとく児童の言うそれを否定し、その先生が「近頃の子供は、夢を持ってない」と嘆くと言うのを。しまった、こんな事なら、そのマンガ描いていりゃよかった! ヤハリ筆が遅いと損だ、それがもとでこれ以外にも描かなかったマンガは多いしねえ。精神病になってから、ますます描けなくなったけど。
「上手くなってから描く」ではいつまで経っても描かないとか、「締め切りが、あると描けない。ないと描かない」とか言われているのはオレにも当てはまる。まったくもって、我ながら嘆かわしい話だ。前述のマンガを描かなかったのは、風刺マンガを描くのが好きではないのもあったし、考えた当時仕事が上手くいかないため「こんなオレがマンガ描いてもなあ」と尻込みしたのもあったし、その前の頃に親父から絵などを描く事に「見切りをつけろ、見切りをつけろ」と言われて反論出来ず怯えていたのもあった。今となれば言い訳かも知れない、しかし環境が創作を左右するってのはあるだろ? さらに親父は、「さいとう・たかをみたいな絵が描けらにゃ、つまりゃあすまあが!」とまで……。嗚呼。
ところで、ホラーマンガ家だがツイッターで風刺マンガも発表している「洋介犬」氏の作品を読んでいて、「確かにこれは風刺マンガとして面白いんだが、これ読んで風刺された問題が解決しやしないよなあ」と思った事もある。あさりよしとお氏の『やぶからぼう』と言うマンガは、「古くならない風刺マンガ」と本人が言っていた。つまり『やぶからぼう』で取り上げた問題は、絶対に解決しない*1って事か? オレが風刺マンガを描くのが好きではないと言うのは、まさにそこなんだよねえ。風刺するより、問題の解決に取り組むか、貢献したいっつーか。風刺マンガ家は現代の道化として、世の中を嘲笑う特権があるのかも知れないけど。
話をオレの筆が遅い事に戻そう。マンガイラストの講習を受けて、「速く描く」のと「慌てて(あるいは焦って)描く」のとは違うと言うのを噛みしめている。一枚絵とマンガではいろいろ勝手が違うが、オレは慌てて描いていたから身に付くものも身に付かないやら、結果として逆筆が遅くなるやら! 『へたっぴさんのためのお絵描き入門』と言う本にも、速く描けるようになる前に丁寧に描けるようになれみたく書かれていた。オレが慌てて描くようになったのは、本格的に絵やマンガを描きはじめた頃は宗教に走ってもいて、教団が二言目には「ハルマゲドン、ハルマゲドン」とうるさいから「ハルマゲドンの前に描けるようにならないと」と思い、絵を慌てて描くように……。トホホ。オレが宗教に引っかかったと言うか、教団の「ラブ・シャワー」にコロリと参って30年も経つが、教団がすぐにでも起きるかのように言っていたハルマゲドンなど、全然起きていない……。つまりあの教団は、デタラメ言っていたと言う事に。だからオレが「宗教に引っかからず絵を描くようになっていればー!」と、二言目には言うようになったんだよ! 今は宗教から離れてはいるが、それから数えても25年以上か。その間何をいちびっておったのじゃオレは……って、何の話だったっけ。そうそう、オレの筆が遅い事だったな。慌てて描くようになったため、結果として基礎とかがあやしくなり筆が遅くもなった。絵も、「急がば回れ」なんだろうな。
最初に貼り付けたツイートとずいぶんかけ離れてしまったが、オレもマンガ家になりたいと言う夢を否定されたようなもんだしねー。
*1:普遍的な問題を取り扱ってると言えなくもないけど。