走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

梶原一騎の遺訓

 昨日の記事の続き。梶原一騎は『ハリス無段』と言う作品で、登場人物のハリス博士にこんな台詞を言わせている。

じぶんの信念を世の中にさからってもつらぬこうとする人間はどうしても一匹オオカミになる

 昨日引用した「正義とは、こどくなものと知れ」と言う言葉もそうだけど、梶原は「自らの信念や正義を貫くが故に孤立する事を恐れるな」と読者に言いたかったのでは。そういや梶原のペンネームの「一騎」は、「一騎当千」から来ている。これも関係ありそうだな。

 なんでこんな話をするのかと言うと、最近はSNSと言うものが人間関係の「電子の鎖」になって、いとうせいこう言うところの「阿鼻『共感』の地獄」が酷い事になっているのではないかと言う気がして。いわゆる「炎上」と言う案件も、結構「阿鼻共感の地獄」から来ているのもあるのでは? そんな世の中だからこそ、独立自尊を保つ事がこれからますます必要になって行くような。そのために前述の「自らの信念や正義を貫くが故に孤立する事を恐れるな」と言う気概が、我々に求められるのではと……。それも行き過ぎると独善になるが、共感を求めてもシカトされ続けたオレは、こう言う考え方がないと、へこたれてしまいそうでなあ。実際、人にはあまり言ってなかったけど、何度かへこたれた事があるし。だってバスに乗っても飯食いに行っても、そこかしこで「サヨク」の悪口を聞かされ、左派は左派でオタクの悪口を言っているし、左右どちらにも居場所がない状態だったんだぜ? 愚痴を聞いてくれる相手も少ないし、ツイッターでもしょっちゅうシカトされる。モー、左右両方に嫌われる覚悟で生きなければならないではないかっ!

 とは言え、これまで長年孤立しつつ生きて来たようなものだから、そこら辺は限界が来ているような気がしないでもないのだけど。それでも、バカみたいな連中の一部になるよりはマシか……。