ウルトラマンの胸のカラータイマーは、成田亨によるデザインにはなかったもので、成田は生前「おれにことわりもなく、余計なもの後付けしやがって」と怒っていた。成田がウルトラマンを描く時には、カラータイマーを描かないくらいに。
さて、『帰ってきたウルトラマン』以降、成田の手を離れてデザインされたウルトラ戦士たちの多くは、カラータイマーを持っている。確かにあれは、絵的な収まりがよくなるからなあ。しかしオレがウルトラマンタイプのヒーローを描く時は、成田亨リスペクトでカラータイマーなしで描いている。胸の収まりをどうするかで苦労するが、安易にカラータイマーに頼るわけには。
「ウルトラマンの身体についた発光体」では、最近だとウルトラマンギンガの身体の各部についたクリスタルが秀逸だったと思う。初代ウルトラマンの頃から技術が進歩して、ああ言う意匠を着ぐるみに組み込めるようになったんだけど。そういやパチスロの『ウルトラマンウォーズ』に出て来たウルトラ6兄弟も、ギンガみたいなクリスタルをつけてデザインがアレンジされていたけど、何かあったの? その後映像作品に反映される事もなく、ぷっつり消えたし。マー、ゾフィーがゴリマッチョにされ、目も当てられない状態だったように、やりすぎの感は否めないが。
成田がカラータイマーを嫌っていたのは、演出の道具としてどうなのかと言うのもあったので、カラータイマー状のパーツをオレのヒーローに組み込む時には、砲門など別のものにすればなんとか(なんとかじゃねえか)。いや、ウルトラマンタイプのヒーローの胸の意匠がすんなり決まらず、悩んでいるので。