走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

壊れるマンガ家

 マンガ家は心身ともに消耗する商売だから、描き続けていて壊れる人も少なくない。うつ病など、精神病になったり、「私はマンガを極めた」とか言って描かなくなったり、ツイッターで政治的におかしな事言い出したり、描かなくても食えるようになって天狗になった公的発言ばかりするようになったり……。クイックジャパンで『消えたマンガ家』と言うルポを掲載していた頃に、その対極の「消えないマンガ家」として特集されたジョージ秋山ですら、描けなくなっちまって『浮浪雲』を終わらせなければならなくなったしなあ。いつまでも磐石な人間なんていやしないとは言え、ヤハリ。

 壊れたマンガ家は、社会復帰がしにくいのもなあ。特に精神病の場合。描けるうちに治っていればいいが、病気のせいで描けなくなったら目も当てられない。pixivなどでそう言う人を見てしまっては……。単行本買ったりして応援していたマンガ家が壊れたら、すっげえ悲しい。あと、ツイッターで政治的におかしな事言い出したりしていたりするのが、むかしは面白いマンガ描いていたら悲しさマシマシ。ある段階で言っている事に共感出来なくなったと思ったら、おかしな事言うのに歯止めがかからなくなったのを見てはねえ。

 果たしてオレがマンガ家になれたとしても、壊れずに済んだか疑問ではある。いや、壊れるくらいマンガ描けたら、それはそれでオレにとっては幸せなのかも知れない。なにもかも中途半端な人生だもんな、はっきり言って……。