走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

オレのマンガ道その5

 この記事の続き。「宗教に縛られていたため、創作のためのアイデアやらなんやらまで縛られていた」話を。前回の記事で書いたファミ通マンガ大賞に応募していた頃のこと。その頃オレは、自分の描きたいものと宗教の縛りとの間で苦しんでいた。この記事でも書いたが、そのため往来で泣き出してしまい、それを兄の友人に見られ、その友人を通して兄の耳に入った事があった。そのため兄に問い詰められた。兄がその時「なにか泣くほど辛い事があったのか? なんなら相談に乗るぜ」とでも言ってくれればよかったものを、「俺に恥をかかせたな!」とばかりに責めて来たのが。マー、それ以前に「俺に悩み事を持って来るな」と言い放った兄ではあるが。こう言うところがオレを萎縮させたのは否めない。宗教もどんどんアテにならない事ばかり言っていたし、孤立するばかりだった……。

 それ以外にも、ラクガキをしていて脱衣麻雀のキャラの髪型に近くなり、神罰を恐れてビビった事があったな。これも繰り返すが、楳図かずおの「マンガ家は信仰を持ってはいけない」と言う言葉は正しい。オレの場合、絵やマンガを描く前にジンクスやらゲン担ぎやら神頼みやらを繰り返して行くうちに、宗教にすがるようになったのだが。「自分の運命は、自分で切り開く」と言う気持ちがもっと強ければ、こんな事にはなってなかったろうに。タイムマシンがあったら、28年前のオレの前に現れて、二度と神頼みしたいと思えなくなるまでどつき回してやりたい。説得して聞くような状態ではなかったろうし。イヤ、未来の自分からの説得なら聞いてくれたか。あるいは、藤子・F・不二雄の短編のような、悲惨な結末になるか……。なんか書いてて悲しくなって来たな。(続く)