走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

成田亨の嘆き

『華麗なる円谷特撮デザインの世界 ミラーマンジャンボーグA 米谷佳晃デザインワークス1971〜1973』(長いタイトルだ)を読み返していたら、週刊少年マガジンの「アイディア宇宙人・宇宙怪獣」の結果発表にて成田亨が「中には、映画やテレビに登場したものを、ちょっと変えただけのものもありました。アイディアは、自分で考え出し、くふうしてこそよいのです。」と言っていたのを発見した。成田はのちに『B−CLUB』や『ゲーム批評』でも、似たような事言ってたな。でも、サルバドール・ダリが「何も真似したくないと思う者は、何も生み出さない」とも言っているしなあ。この辺のさじ加減は難しいところだ。『B−CLUB』や『ゲーム批評』の頃はウルトラマンのデザインを巡って色々あったりしたあとだから、少年マガジンの頃より成田の心中はより複雑なものだったと思うけれど。

 オレも趣味で怪獣とかヒーロー描くから、成田の言葉は意識せんといかんのだろうが、前述のようにダリの言葉も引っかかるんだよなあ。特に後者。いえね、本格的に絵やマンガを描き始めた頃、いち早くデビューしたいとかうわついた事考えてて、人様の作品を参考にしてなかったから色々グダグダになっちまったので。相原コージ竹熊健太郎が『サルまん』で言っていたように、ポーズとかちゃんと見て描きゃよかった……。今になって全然なっちゃいない事に気付き青ざめているが、今さらどうにもならねえのだ。