走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

画報

 講談社が、『ウルトラマン画報』と言う本を出した。少年マガジンやぼくらに掲載された、ウルトラマンに関する記事を集めた本である。

 色々興味深い記事が載っていて、その中のひとつに仮題の『レッドマン』(記事中の表記はレッド=マン)の頃の速報があった。それによるとレッドマンは、身長を20〜40メートルに変える事が出来るとあったり(のちに競合作となるマグマ大使みたいだな)、光線を目や口(!)から出す事が出来るとあったりする。これだけ見てると、まだまだウルトラマンとして現在知られている形に設定が決まってなかったのねと思う。身長を変える事が出来る設定は、多分ミニチュア作りの煩雑さから身長40メートルに統一されたのだろうと予測される(劇中の大きさの対比は、時折いい加減だったとか指摘しないように)。それと、レッドマンも初期のウルトラマンも、「正義の怪人」と称されていたのが興味深い。「超人」とか、「ヒーロー」とか言う呼称はまだ使われてなかったのだ。いつから超人と言う呼称が、採用されたのかしら?

 あと、記事を見ていると劇中の設定などの紹介と制作裏話が混載している時代だったのね。これから制作裏話を抜いた記事の作り方が、70年代のテレビマガジンに反映されたのではないかと思った私。かつての少年誌の読み物記事のノウハウが、より対象年齢の低い児童向けの雑誌やムックに反映されるのは、講談社だけでなく小学舘も一緒だが。

 ところでウルトラマン画報に載っていた円谷プロの図解は、今伝わっている円谷プロの姿とは違う。この辺が『コンクリート・レボルティオ』においての、少年マンガ誌で超人の偽情報を流すと言うくだりに繋がって行ったのかも。