走れ小心者 ARMADA はてなブログ版

克森淳のブログ。特にテーマもなくゆるゆると。

左翼

 いとうせいこう曰く。

『左翼とは自然性に疑問を持つ立場である』
 私は男だから男だとか、日本に生まれたから日本人だとかいう、あまりにナチュラルな思考を嫌う者すべてを左翼と呼ぶのだ。思想的な問題とは一切無関係である。

 ちなみに私は左翼なので、資本主義が自然に社会主義になると信じている左翼が大嫌いである。

(以上、幻冬舎文庫版『ワールドアトラス』104頁より)

 あ、じゃあオレは右翼なんだ。そこまで自然性をいちいち疑問に思ってない気がするので。

 ところで自然性への疑問が、自らを「男だから男」と思わないような人(この場合はいわゆるトランスジェンダー)を産むのか?と言う疑問が出てきた私(太田出版版が出た当時はGIDについての研究や理解が進んでなかっただけか……しかし……)。

 「自然に」自分のセックス(肉体的な性差)とジェンダー(精神的な性差)が乖離していると認識している人は、どうすりゃいいんだ?単に右翼(いとう氏の分類においては、自然性に疑問を持たない人は右翼になる)扱いしていいのか?このあたりいとう氏本人と膝を交えて話し合いたいが、向こうもいそがしいだろうからな。

 ただ、自然性に疑問をあまり抱かないタイプが安易に差別主義に陥り易いのはあるだろうな。政治的な右派左派問わず。